• 筋膜、筋膜というけれど。 Vol.26


     

    『筋膜とは筋肉を包む膜』であり『筋肉が筋肉として形を成し』、『筋肉がそこにいる為』に存在している。

    その『筋膜』は他の筋肉たちを巻き込んで『ニットのように編まれた大きな筋膜』の中に存在している。

     

     

    いくらバレリーナの身体が柔らかくても硬いレザージャケットを着ていてはうまく踊れません。

    もしYOHJI YAMAMOTOがピナ・バウシュにレザーでこの衣装を作っていたら迷惑極まりないですよね。

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    筋膜は『洋服の網目』のようにできていますが、主な成分が『コラーゲン』や『エラスチン』という『伸びたら戻れない繊維』と『伸び縮みする繊維』の複合で

    できているため、『筋肉』がバネのようにすぐ戻るのに対して『筋膜』はずっと同じ方向に伸ばしているとそのまま戻れなくなります。

    (洋服がのびてしまうイメージ)これが『猫背や巻き肩など』です。

    また、繊維の絡まりやしわ寄せが『セルライト』や『シワ』になります。

     

    皮膚の下にある筋膜から脳へ行く『張力』の情報速度は、筋肉の神経から行く情報速度より早いため、

    皮膚に近い筋膜トラブルにより『スムーズに動けるぞ』という脳への指令が正常に送れないと、筋肉は余計な力が入り『機能的な動作』ができなくなります。

    結果『余計な力みは怪我』にもつながります。

    筋トレをしてパワーをつけているはずなのに『動きが不自然に感じたり』『痛みが取れない時』という状況は、

    例えるならバレリーナがレザージャケットを着てバレエを踊ろうと思っても踊りにくい状況であり『コットン素材』にチェンジする作業が必要です。

    そうすれば『鍛えた筋肉』は『パフォーマンス発揮』できるようになります。

     

    『筋膜』を改善したければ『ゴリゴリ押したり脂肪を潰すように痛くするのではなく』、

    『丁寧に優しく皮膚をアイロンがけするように滑らせることがポイントです』。

    カッサなどで意図的に『痛く』潰すのはナンセンスですので、トレーナーは圧力と圧の方向に注意が必要です。

    皮膚が突っ張って動きにくいところをさすって伸ばし、筋肉が『機能的』に動かせる状況を作りましょう。

     

     

     

    『筋膜の形があなたの形を表現する』

    『力でゴリゴリしてもパフォーマンスは上がりにくい』

    『筋膜をアイロンがけし機能的な衣装を作る』

     

     

     

    Personal Face Trainer

    -木村祐介-